【競馬コラム】有馬記念がやってくる #02

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こんにちは。

もう間もなく有馬記念が行われます。厳密には来週にホープフルステークスが行われるのですが、2017年にGⅠへ昇格したこともあり、有馬記念が終わると一年の終わりを感じるファンの方も少なくないのではないでしょうか。

今回は、そんな感じの内容になります。

  

2021年の終わりが近づいている。

12月に入り寒くなってきたかと思えば、その冷え込みはあっという間に強さを増し、気付けば完全に冬と呼べるほどの寒さとなった。外出するのに厚い上着を探したり、予防で付けているマスクが思いのほか暖かかったりと、防寒の術を常に探っている有様だ。

街を歩けばサンタクロースに門松だと、忙しそうに賑わう様子が目に飛び込み、それを眺めながらまさに師走だと感じる今日この頃、競馬ファンの私は来たる週末の大一番に対し胸を躍らせていた。

   

そう、有馬記念だ。

   

これまで数えきれないドラマを生み出し、名馬が引退し、その年を締めくくってきた有馬記念。今年で引退した三冠馬のコントレイルは引退レースとなったジャパンカップで有終の美で飾ったが、前人未到のグランプリ4連覇を目指すクロノジェネシスは、ここを最後に引退を表明している。

思えば、今年は実力馬の引退が非常に多い年だった。先述した三冠馬コントレイル、マイルの女帝グランアレグリア、BCを制したラヴズオンリーユーなどを筆頭に各路線の役者が次々と舞台を降り、応援していた競走馬にお疲れさまと伝えた方も少なくないだろう。

   

しかし、同時に3歳馬の台頭という新たな楽しみが芽生えた年でもある。記憶に新しい天皇賞秋ではエフフォーリアが2002年のシンボリクリスエス以来(東京開催なら1996年のバブルガムフェロー以来)の3歳での戴冠を果たし、新しい風をターフへ送り込んだ。

天皇賞秋のあとも、古馬混合の芝GⅠ全てで3歳馬が3着以内に入り、SNSでは「黄金世代の再来か」とまで囁かれた。香港で落馬に巻き込まれたピクシーナイトも手術が無事に終了したと発表され、順調な回復を祈ると共にターフでの再会を願うばかりである。

   

さて、ここでようやく今年の有馬記念の話へと移る。当然注目は凱旋門賞からの帰国初戦にして、引退レースとなるクロノジェネシス。昨年のグランプリ連覇から今年の宝塚記念も優勝。国内最強馬と言って過言ではない女王が、最後に史上初の偉業を成し遂げるかに大きな注目が集まっている。

対するは新世代の筆頭エフフォーリア。日本ダービーこそ会心の騎乗を見せたシャフリヤールに屈したが、それ以外は全勝。天皇賞秋ではジャパンカップを制して引退したコントレイルも退けており、黄金世代の証明を果たすべくグランプリの女王へと挑む。

   

他にも3歳世代からは菊花賞馬タイトルホルダー、クラシック好走のステラヴェローチェなど世代上位が出走。古馬からはエリザベス女王杯であっと言わせたアカイイト、天皇賞春2着のディープボンド、大舞台の常連キセキなど、暮れの大一番に相応しいメンバーが集った。

   

また、本日行われた枠順抽選会も盛況だった。YouTubeでのライブ中継の同時接続数は5万を越えており、抽選会の後はSNSで活発に意見が飛び交った。多くのファンが日曜日の中山に思いを馳せており、今か今かとその時を待ちわびているのだ。

どんな結果になろうとも、毎年ドラマが誕生する有馬記念。約150秒に詰められたそのドラマは、ファンの心に深く刺さり、名馬との別れや来年への期待など、私たちの心を大きく揺さぶる。今年はどんなドラマが待っているのだろう。

   

―――――決戦の日まで残りわずか。あなたの夢を託す馬は、もう決まっただろうか。

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