こんにちは。
ついに今週末となりました凱旋門賞。記念すべき第100回目の開催です。
今年は有力馬がズラリのハイレベルな一戦。日本からはクロノジェネシスとディープボンドが参戦し、日本初の快挙へと挑みます。
それでは、今回もよろしくお願いします。
◆ 予備知識・開催情報
・予備知識
今回取り上げる凱旋門賞は、凱旋門から連想できるようにフランスのパリ・ロンシャン競馬場で行われます。いつもと異なり海外の競馬のお話になるので、もしかしたら分かりにくいかも知れません。
そこで、今回のために予め用意しておいた予備知識の記事があります。凱旋門賞についてさっぱり分からないという方は、こちらから読んでいただけると今回の話がより分かりやすいと思います。

それでは、今回の開催情報へ参りましょう。
・開催情報

2021年10月3日(日) 発走予定:現地時間16:05/日本時間23:05
フランス パリロンシャン競馬場
3歳以上 牡牝 芝/右 2,400m
賞金総額:500万ユーロ 1着:285万7,000ユーロ
詳細は過去の記事でご確認をお願いいたします。発走時刻は時差の関係で夜の23時頃を予定しており、テレビやネット、ラジオなどで生中継が行われる予定となっています。
・フジテレビ系列 Mr.サンデー×S-PARK 超合体SP 22時から
・グリーンチャンネル 2021凱旋門賞中継 22時から
→ グリーンチャンネルWebでは無料配信(無料会員登録が必要)
・ラジオNIKKEI第1 22時30分から
→ ラジコの利用で、ネット環境での聴取が可能
◆ 出馬表

日本ではゲートの内から少ない馬番が振られますが、海外では異なる場合があります。今回の凱旋門賞も、斤量の重い順から番号が振られ、最も軽いスノーフォールが最終15番となっています。
しかしゲート番は勿論同じように抽選。展開予想や馬券の購入時には間違えないように注意しましょう。(以下は馬番順に記載)
馬番 | 国 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | ゲート番 | 単勝オッズ |
1 | 独 | トルカータータッソ | 牡4 | 59.5 | 12 | 67.0倍 |
2 | 日 | ディープボンド | 牡4 | 59.5 | 5 | 21.0倍 |
3 | 愛 | ブルーム | 牡5 | 59.5 | 7 | 51.0倍 |
4 | 愛 | タルナワ | 牝5 | 58.0 | 3 | 4.0倍 |
5 | 愛 | ラブ | 牝4 | 58.0 | 4 | 17.0倍 |
6 | 仏 | ラービアー | 牝4 | 58.0 | 15 | 17.0倍 |
7 | 日 | クロノジェネシス | 牝5 | 58.0 | 14 | 10.0倍 |
8 | 英 | モジョスター | 牡3 | 56.5 | 1 | 41.0倍 |
9 | 仏 | ベイビーライダー | 牡3 | 56.5 | 13 | 81.0倍 |
10 | 英 | アダイヤー | 牡3 | 56.5 | 11 | 3.5倍 |
11 | 英 | ハリケーンレーン | 牡3 | 56.5 | 2 | 5.0倍 |
12 | 仏 | シリウェイ | 牡3 | 56.5 | 10 | 34.0倍 |
13 | 英 | アレンカー | 牡3 | 56.5 | 8 | 26.0倍 |
14 | 仏 | バブルギフト | 牡3 | 56.5 | 6 | 67.0倍 |
15 | 愛 | スノーフォール | 牝3 | 55.0 | 9 | 6.5倍 |
※ 単勝オッズは、10月1日 16:20時点のブックメーカー「コーラル」を参照。
日本から参戦のクロノジェネシスは14番、ディープボンドは5番ゲートとなりました。参考にしたブックメーカーでは中穴人気となっており、ある程度の人気を得ている様子。
2日前の時点で1番人気はアダイヤー。今年のイギリスダービー馬であり、前走の「キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスS」では3歳ながらミシュリフやラブなど有力な古馬を撃破。当日は軽い斤量も魅力で、優勝候補筆頭となっています。
また、ディープインパクト産駒であることや大差勝ちが話題のスノーフォールは現在4番人気。本番と同じ条件で走った前走ヴェルメイユ賞では、先に抜け出したティオーナ(雨憂慮で回避)を捕まえられず2着と連勝ストップ。それまでの評価を若干落とす形となっています。
では次に、その他の馬も絡めながら臨戦過程となる各国GⅠの結果を見てみましょう。
◆ 臨戦過程

さて、ここまでの情報では「なぜそのオッズなのか」という理由が見えてこないと思います。そこで、ここまでのGⅠ競走の結果を見てどの馬がどんな成績を残しているのか見ておきましょう。
レース | 1着 | 2着 | 3着 |
6/04 愛オークス | スノーフォール | ――――― | ――――― |
6/05 英ダービー | アダイヤー | モジョスター | ハリケーンレーン |
6/06 仏ダービー | ――――― | シリウェイ | ――――― |
6/26 愛ダービー | ハリケーンレーン | ――――― | ――――― |
7/14 パリ大賞 | ハリケーンレーン | ――――― | アレンカー |
7/17 愛オークス | スノーフォール | ――――― | ――――― |
7/24 KJ&QE | アダイヤー | ――――― | ラブ |
8/18 英インターナショナルS | ――――― | アレンカー | ラブ |
8/19 ヨークシャオークス | スノーフォール | ――――― | ――――― |
9/05 バーデン大賞 | トルカータータッソ | ――――― | ――――― |
9/11 愛チャンピオンS | ――――― | タルナワ | ――――― |
9/11 英セントレジャー | ハリケーンレーン | モジョスター | ――――― |
9/12 ヴェルメイユ賞 | ――――― | スノーフォール | ――――― |
9/12 フォワ賞 | ディープボンド | ブルーム | ――――― |
9/12 ニエル賞 | バブルギフト | ベイビーライダー | ――――― |
※ フォワ賞とニエル賞はGⅡですが触れたかったので記載。
なんとなくお分かりでしょうか。8/15頭が3歳馬ということもあり、各国のクラシックを経て出走してきた馬が多いですね。好走が多い馬ほど上位人気になっています。
3番人気のハリケーンレーンも3歳馬で、英ダービーこそアダイヤーに譲りましたがその後は3連勝。通算戦績も7戦6勝と間違いなく上位の馬で、虎視眈々と優勝を狙います。
そして触れなくてはいけないのが2番人気のタルナワ。今年はGⅢ1着からGⅠ2着と凄みに欠けますが、昨年はパリロンシャン競馬場での連勝からBCターフを優勝とGⅠを3連勝。舞台適性は証明済みで、後は調子と前走から中2週の疲労の抜け具合でしょう。
また、凱旋門賞と同じ条件で直前に行われるフォワ賞では日本馬のディープボンドが逃げて快勝。本番へ弾みを付けています。
一方、ニエル賞の勝ち馬バブルギフトに2着馬ベイビーライダーも出走していますが、フォワ賞に比べ走破タイムが約3秒も遅く、それを反映したかのように人気薄の状態となっています。
クロノジェネシスはぶっつけ本番で臨むので、本当にどうなるか分かりません。しかし重馬場や洋芝適正は高いと見られており、父も凱旋門賞馬のバゴと大きい期待がかかります。
◆ 傾向や有利不利

・馬場状態
今年は第100回のメモリアルということで、運営が馬場の状態を非常に気にしています。簡潔に言えば内馬場が非常に良好な状態となっており、ゲートで内目を引いた馬は有利と言わざるを得ません。
ただでさえ高低差約10mのスタミナ必須コースですから、外を回しての距離ロスは苦戦必至。加えて内が有利ですと正式にアナウンスされているものですから、外枠を引いたクロノジェネシスなどは発走すぐにある程度のポジションを取りに行くことが予想されます。
そして当日の天候は雨が濃厚。重馬場を歓迎する陣営も少なくない中で、苦い顔はラブ陣営。昨年の凱旋門賞で前売り上位人気も渋った馬場を理由に出走を回避しており、その胸中は穏やかではないでしょう。
・性齢
凱旋門賞は定量戦となっており、3歳牝馬と4歳以上牡馬ではその差なんと4.5kg。牝馬は牡馬に対して-1.5kgの恩恵を得られるので(3歳は-3kg)、タフなレースになりやすい凱旋門賞ではこの斤量差が大きく結果へ影響しています。
1着 | 2着 | 3着 | |
3歳牝馬 | 3 | 2 | 1 |
3歳牡馬 | 1 | 1 | 4 |
4歳以上牝馬 | 4 | 1 | 1 |
4歳以上牡馬 | 2 | 6 | 4 |
3着内では12/30の牝馬ですが、優勝はなんと7回。そしてトレヴやエネイブルで分かるように、強い牝馬が連覇を成すなど非常に牝馬の勝率が高いレースになっています。
この傾向を考えた時にまず出てくるのが唯一の3歳牝馬スノーフォール。斤量差を活かし、圧勝時のような走りの再現となるでしょうか。
古馬牝馬で注意したいのはタルナワ、クロノジェネシス辺りか。ラブは馬場状態への懸念が大きく割引が必要と思いますし、ラービアーは昨年の5着も今回は相手が強く軽視でいいと考えます。
また、これは個人的にですがアダイヤーとハリケーンレーンは本当に強いと思うので、56.5kgであれば展開次第で圧勝まであると思うので、重い印を打とうと考えています。
ハリケーンレーンに関してはセントレジャーSから凱旋門賞を勝った馬が存在せず、あのニジンスキーでさえ勝てなかったという声が大きいですが、私はそのジンクスが破れる時が来るのではと期待しています。
・血統・脚質
得意ではないので割愛します、申し訳ありません。血統に関しては詳しい方がたくさんいらっしゃるので、よろしければそちらでご確認くださいませ。餅は餅屋にて。
脚質については、今回は内が大変良い状態で臨めるとのことなので内目先行で最後の直線で押し切る競馬が理想ではないかと思います。雨も影響して、外からの差し切りは厳しいレースと予想します。
具体的なイメージとしては、今年のヴェルメイユ賞勝ち馬ティオーナの競馬が理想なのかなと。気になる方は「JRAトップ→海外競馬→凱旋門賞→前哨戦紹介→ヴェルメイユ賞」で見られますので、良かったらご覧ください。
◆ 予想
馬体重などが出たら変えるかも知れませんが、現時点の予想はこちらになります。
※ 海外競馬は初予想なので0勝0敗とします! 当たったら嬉しいですね!
○ アダイヤー
▲ タルナワ
△ モジョスター
☆ クロノジェネシス
本命はハリケーンレーン。セントレジャーSからの疲労は確かに気がかりですが、枠と斤量を考えても上位。パリ大賞の圧勝再現を期待します。対抗はアダイヤーで、前走の古馬相手の勝利を高く評価。来年の59.5kgを考えると今年勝っておきたいため、仕上げは万全と見ます。
中穴はタルナワ。斤量も枠も実績も申し分ないのですが、近走の勢いから▲にしました。以降はスタミナ豊富のモジョスター、日本馬で応援するならやはりクロノジェネシスかな、と☆を打っています。
スノーフォールは稍重へは対応しましたが本番は重予想。その影響で前走のように前で仕掛けた先行勢を捕まえるには至らないと判断しました。ごめんなさいになってもディープインパクト産駒なので、個人的には嬉しいです。
いや、本当に楽しみですね。
◆ まとめ
いかがだったでしょうか。初の海外競馬に対する記事だったので色々調べてからまとめましたが、間違いや見当違いがあるかも知れません。その際はスルーでお願いします。
始まりますね、GⅠシーズン。これ何が恐ろしいかって、毎週うおおおって楽しんで終わったかーと思ったら、もう来年が目の前なんですよ。なんの冗談なんですかっていう。
ですが今年はこのような活動に伴い、多くの方ともお知り合いになって、例年より充実した競馬年になっています。これからラストスパートですが、変わらず楽しめたら嬉しいですね。
今回は以上となります。最後まで読んでいただきありがとうございました。