こんにちは。
気付けば11月も後半へ…本当に時間が過ぎるのを早く感じます。
さて今回は【史実回想】7頭目、ダイタクヘリオスをご紹介したいと思います。
バイブスあげあげな彼女ですが、その設定背景は競走生活に隠されており…?
多くの名馬とレースを共にし、最後まで駆け抜けた35戦の蹄跡。
◆ 競走生活(1989/10~1992/12)
ダイタクヘリオス | |
生年月日 | 1987年04月10日 |
両親 | 父:ビゼンニシキ 母:ネヴァーイチバン |
性齢 | 牡21歳 没 |
デビュー | 1989年10月07日 |
引退レース | 1992年12月27日 有馬記念 |
競走成績 | 35戦10勝 |
獲得賞金 | 中央:約6億9,000万 |
GⅠ実績 | 1991年:マイルCS 1992年:マイルCS |
現在 | ――――――――― |
1982年に父ビゼンニシキと母ネヴァーイチバンから誕生。
父ビゼンニシキは皇帝シンボリルドルフと同世代で、弥生賞では自身と同じく無敗のシンボリルドルフを抑えて1番人気に支持されるほどの素質馬でした。
怪我に泣き4歳の暮れには引退レースを走りますが、距離の壁に敗れ14着となる日本ダービーまでは8戦6勝2着2回と、対皇帝の一番手として高く評価されていました。産駒は重賞勝ちを複数輩出していますが、GⅠに至ったのはダイタクヘリオスのみとなっています。
母のネヴァーイチバンは計15頭の競走馬を輩出しており、産駒の合計勝利数は43勝を記録しています。しかしその中でのGⅠホースはダイタクヘリオスのみとなっており、産駒別の獲得賞金も同馬が他の産駒に対し倍以上を稼いでいます。
馬名は冠名+ギリシア神話の太陽神ヘリオスからとのこと。

デビューは1989年10月。京都の芝1,400mでデビューを果たし3番人気の3着とまずまずの結果を残します。(この新馬戦の勝ち馬は後の93年宝塚記念3着オースミロッチ)その後は2着、1着と結果を良化させ3戦目で勝ち上がりを決めました。
その後はGⅡ4着、条件戦1着を経て西の3歳(現2歳)王者を決める阪神3歳Sで2着という世代上位を印象付ける結果で3歳シーズンを終えます。
4歳の始動戦であるシンザン記念も2着とし善戦を続けますが、その後の2戦は着外に。この着外レースが1,800m、2,000mと初めての距離であったことから陣営は距離延長を諦め、以降は翌年の高松宮杯までマイル以下での戦いを選択します。
すると短距離のクリスタルカップ(GⅢ)で1着、葵S(OP)で1着、マイルのNZT4歳S(GⅡ)で2着と再び結果を残します。しかし次走以降から古馬戦へ入るとGⅠ舞台など相手強化も手伝い掲示板が精一杯。
しかし翌年の2月には読売マイラーズカップ(GⅡ)で先行策から抜け出し、前にいたにも関わらず最速の上りで優勝。2着に5馬身差、コースレコードのおまけ付きというこれまでとは違う競馬で重賞2勝目を手にします。
この5歳シーズンは1年で11戦を走るという非常にタフなローテーションを敢行。10番人気の安田記念で2着、5番人気の高松宮杯で1着、高松宮杯を勝って臨んだにも関わらず再度5番人気となった毎日王冠で2着など、人気になれば着外に、人気が落ちれば着内にというファン泣かせな成績を残します。
そして舞台は秋のマイルCSへ。1番人気にマイル以下で安定した走りを見せるダイイチルビー、2番人気にそのダイイチルビーを前走で破ったケイエスミラクルなどが並ぶ中、ダイタクヘリオスは4番人気の支持を得ます。
ゲートが開くとダイタクヘリオスはスッと前の位置へ。先頭を窺う形でレースを進めますが、3コーナーの上りではもう先頭に並びかけていき、残り600mを切った時点で前を交わし先頭へ躍り出ます。
そして最後の直線へ入っても逃げ脚は衰えず、後ろの馬は2着争いが精一杯に。完全に抜け出した後は2.1/2馬身差を付けて優勝。見事GⅠ馬の仲間入りを果たしました。
その後は勢いのままに初の長距離かつグランプリである有馬記念へ出走すると、3番手から進め5着を確保する大健闘。良い形で5歳シーズンを終えます。
最後の6歳シーズンは「GⅠ6戦・GⅡ3戦」と完全に一線級の馬。初戦の読売マイラーズCでは2番人気ながら60kgのハンデをもろともせず、昨年に続きの5馬身差での圧勝。初陣を連覇で飾ります。
その後は4着→6着→5着と奮いませんが、約4ヶ月の休養明けのから臨んだ毎日王冠では4番人気ながら新レコード樹立の逃げ切りで優勝。しかし次走の天皇賞秋ではメジロパーマーと1,000mを約57秒のハイペースで逃げ共に失速、8着に敗れます。
そして連覇を狙うマイルCSは2番人気での出走。スタート後に大外から前目に付けると、後は昨年のリプレイのような競馬を展開。最終コーナーではもう先頭に立っており、勢いよく後続を突き放すと最後も余裕を持って優勝。完璧な内容でマイルCS連覇を成し遂げました。
その後はスプリンターズSで1番人気の4着。引退レースの有馬記念は天皇賞秋で共に逃げたメジロパーマーと再度の大逃げを打つも、最後の直線で失速し12着に。
大敗はしましたが、最後までらしさを見ることのできた引退レースはとても印象深いものとなりました。(メジロパーマーはハナ差で凌ぎ逃げ切り優勝を決めた)
◆ ダイタクヘリオスについて

ウマ娘の作中では大逃げコンビを結成していますが、史実に当てはめると宝塚記念、天皇賞秋、有馬記念のお話になります。競走生活全体として見ると、先頭逃げと先行しての競馬が半々くらいのイメージですね。
また、好走した際の人気の内訳を見てみると
1人気 | 2人気 | 3人気 | 4人気以下 | |
1着 | 1回 | 4回 | 1回 | 4回 |
2着 | 2回 | ―― | ―― | 4回 |
3着 | ―― | ―― | 1回 | ―― |
このように人気をしていない時の方が好走していた馬になります。また、出走したGⅠレースでは人気を背負ったトウカイテイオーやメジロマックイーンが負けて波乱となるなど、波乱を呼ぶ馬としても認知されていました。
また、よくレースでかかってしまい口を割る(大きく開いてしまう)様子が笑っているように見えたエピソードから、キャラクターの常に色々なことを楽しんで笑っている部分が来ていると考えられます。
・競走生活から見る関係性

育成未実装なので、現役時代に競ったことのある実装済みウマ娘をまとめてみました。
ダイタクヘリオス | イクノディクタス | バンブーメモリー | メジロパーマー | ナイスネイチャ | トウカイテイオー | |
1989年 デイリー杯3歳S | 4着 (6人気) | 5着 (7人気) | ―――――― | ―――――― | ―――――― | ―――――― |
1990年 マイルCS | 17着 (12人気) | ―――――― | 2着 (1人気) | ―――――― | ―――――― | ―――――― |
1990年 スプリンターズS | 5着 (4人気) | ―――――― | 1着 (1人気) | ―――――― | ―――――― | ―――――― |
1991年 読売マイラーズC | 1着 (4人気) | 3着 (7人気) | ―――――― | ―――――― | ―――――― | ―――――― |
1991年 京王杯スプリングC | 6着 (5人気) | 11着 (12人気) | 4着 (1人気) | ―――――― | ―――――― | ―――――― |
1991年 安田記念 | 2着 (10人気) | ―――――― | 3着 (1人気) | ―――――― | ―――――― | ―――――― |
1991年 CBC賞 | 5着 (2人気) | ―――――― | 9着 (1人気) | ―――――― | ―――――― | ―――――― |
1991年 毎日王冠 | 2着 (5人気) | ―――――― | 6着 (8人気) | ―――――― | ―――――― | ―――――― |
1991年 スワンステークス | 9着 (4人気) | ―――――― | 8着 (3人気) | ―――――― | ―――――― | ―――――― |
1991年 マイルCS | 1着 (4人気) | ―――――― | 8着 (3人気) | ―――――― | ―――――― | ―――――― |
1991年 有馬記念 | 5着 (9人気) | ―――――― | ―――――― | ―――――― | 3着 (2人気) | ―――――― |
1992年 宝塚記念 | 5着 (2人気) | ―――――― | ―――――― | 1着 (9人気) | ―――――― | ―――――― |
1992年 毎日王冠 | 1着 (4人気) | 2着 (3人気) | ―――――― | ―――――― | 3着 (1人気) | ―――――― |
1992年 天皇賞 秋 | 8着 (3人気) | 9着 (4人気) | ―――――― | 17着 (10人気) | 4着 (2人気) | 7着 (1人気) |
1992年 マイルCS | 1着 (2人気) | 9着 (10人気) | ―――――― | ―――――― | 3着 (4人気) | ―――――― |
1992年 有馬記念 | 12着 (7人気) | 7着 (16人気) | ―――――― | 1着 (15人気) | 3着 (4人気) | 11着 (1人気) |
非常に多く疲れました…。
作中で友達が多く誰とでも仲良くしているのがよく分かる史実ですね。上記は2走以上の子のみを記載していますが、1走だけならマックイーン、ライアン、バクシンオー、ニシノフラワー、ツインターボ、ライスシャワーがここに加わります。
こう見るとイクノディクタスを筆頭にナイスネイチャ、ツインターボとカノープスと関連が深い馬になるんですね。特にイクノとはデビュー年である3歳(現2歳)の時に顔を合わせていながら、引退レースの有馬記念(約3年後)でも共に走るという少し熱い間柄だったりします。
笑っているように見えた走っている姿や、実装済みウマ娘と多く競っていることなどを、よく笑い友達も多いと解釈し現在のキャラクターへ昇華させたのは、非常に上手だなと個人的に思いました。
◆ まとめ
いかがだったでしょうか。表が広く長く見づらいかもしれませんが、何卒ご容赦ください。
動画を見ると分かるのですが、マイルCSの最後の加速が非常に強烈なんですよね。特に2年目などは4コーナー曲がった直後のスピードを見るともうその時点で突き抜けるだろうと言いたくなるような脚をしています。
また、2走だけの間柄ながらトウカイテイオーと2戦とも並びでゴールしている点は面白いですね。ここの関係で何か一つサイドストーリーでも書けそうなものですが。
それでは今回はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました。