【史実回想】底の見えぬ連勝街道 ファインモーション #036

ウマ娘

こんにちは。

これからウマ娘はお誕生日ラッシュです。なるべく投稿できるように頑張ります。

さて今回は【史実回想】10頭目、ファインモーションをご紹介したいと思います。

そう、昨日はファインモーションのお誕生日。せっかくなのでおさらいしましょうね。

   

突き放して当たり前。底の見えぬ連勝の果てに待つ結末とは―――

◆ 競走生活(2001/12~2004/11)

ファインモーション
生年月日1999年01月27日
両親父:Danehill
母:Cocotte
性齢牡23歳
デビュー2001年12月01日
引退レース2004年11月21日
マイルCS
競走成績15戦08勝
獲得賞金中央:約4億9,500万
GⅠ実績2002年:秋華賞
2002年:エリザベス女王杯
現在伏木田牧場に繋養

   

1999年に父Danehillと母Cocotteから誕生。

Danehillは1988年にデビューし9戦4勝(GⅠを1勝)で現役を終えますが、種牡馬となって大活躍。イギリス、フランス、オーストラリアなど世界各国でリーディングサイアーを獲得し、ディラントーマスロックオブジブラルタルなど多くの名馬を輩出しています。

母は英国産のCocotte。現役時代は11戦1勝とし、繁殖に移ってからは13頭の母に。その内重賞勝ちを果たす馬は2頭と少ないものの、その2頭がファインモーションエアグルーヴと因縁深いGⅠ6勝馬のピルサドスキーと優秀な競走馬を送り出しています。

   

デビューは2001年12月、阪神の芝2,000mで迎えます。デビュー前から評判が高く単勝1.1倍の抜けた1番人気に推されるとレースでも圧巻の内容。先頭で逃げながらメンバー最速の上りと文句無しの競馬で4馬身差の完勝を果たし、その力を見せつけます。

その後も2戦目の500万下、3戦目の阿寒湖特別(1000万下)と1番人気で圧勝。難なくデビュー3連勝を決めると、4戦目には秋華賞のステップレースであるローズステークスへ向かうことに。

オークス3着のユウキャラットや桜花賞馬アローキャリーなど重賞実績のあるメンバーが揃う中、ファインモーションは初の重賞挑戦にも関わらず単勝1.2倍1番人気と圧倒的な支持を集めます。実際にレースになっても3番手付近を楽々追走から鞭を使わず抜け出し3馬身差で優勝。未だ底を見せません。

   

そして満を持して秋華賞へ。ここまでほとんど追われない余裕の競馬で圧勝してきたこともあり、レース前には変わらずの単勝1.1倍1番人気に。レースも中団からスルスル上昇すると、最後の直線では流す余裕を見せる3 1/2馬身差で優勝接戦すらない完璧な5連勝無敗の秋華賞馬となります。

実況が思わず「圧勝楽勝!」と叫んでしまうレース内容は、以下からご覧ください。

   

負けるビジョンの見えない圧倒的な競馬を続ける中、次走に選んだのはエリザベス女王杯。牝馬戦で強さを見せるダイヤモンドビコー、前年のオークス馬レディパステル、GⅠ2着3度のローズバドなど強力な古馬との初顔合わせになりますが、それでも単勝1.2倍1番人気。人気は留まることを知りません。

レースが始まると大外からスッと先頭を見る形の2番手に付けると、終盤まで先頭付近をキープしながら仕掛けるタイミングを窺います。そして4コーナーの終わりから仕掛けると鋭く加速、あっという間に先頭へ。最後の直線へ入ります。

鞭も入り本格的に追われる馬体はグングンとスピードを増し、追いすがるダイヤモンドビコーを全く寄せ付けず、最後は2 1/2馬身差で優勝。内容も先頭付近で進めていながらメンバー最速の上り時計と古馬GⅠでも能力の違いを見せつけ、史上初の無敗古馬GⅠ制覇を果たしました。

   

現役最強牝馬となり、次に目指すは現役最強馬。事前に行われたファン投票でも3位に選ばれるなど大きな期待を一身に背負い、師走のグランプリレース有馬記念へ出走します。

同じく3歳ながら天皇賞秋を制した名門のサラブレッドシンボリクリスエス、昨年のダービー馬でありその後に覇王の八冠を退けたジャングルポケットと強力なライバルが揃う中、単勝2.6倍1番人気に。

   

ゲートが開くと内から主張するタップダンスシチーの2番手に付け、これまでのような展開で進めるかと思われたスタンド前、行きたがったファインモーションはスピードを上げタップダンスシチーを交わし先頭に立ちます。

しかしどうしても逃げたいタップダンスシチーが2週目の向こう正面で再び先頭を奪うと、そのまま加速し単騎の大逃げ。それにより再び2番手のポジションに下がると、最後の直線での攻防も伸びが悪くジリジリ後退。ゴール直前で先頭を捕らえたシンボリクリスエスに遅れた5着と初敗北を喫しました。

最後に初めての敗戦を味わったものの、この年の最優秀3歳牝馬に選出。より一層の飛躍を胸に秘め古馬シーズンへと向かいます。

   

放牧から休養、調整と時間をかけ次にターフへ戻ったのは翌年8月。GⅢクイーンステークスから再始動し当然のように1番人気となりますが、ここでは先頭を逃げるオースミハルカを捕らえきれずクビ差の2着。有馬記念から続く連敗スタートとなります。

続く毎日王冠も抜けた1番人気ながらハイペースで逃げての失速で7着とすると、続くマイルCSでは初の2番人気と評価を落としますが、レースでは一転して中団で抑えての差し競馬。これが功を奏し大外一気のデュランダルに次ぐ2着。復調気配を見せます。

そして年内ラストは阪神牝馬ステークスを選択し、再度の抜けた1番人気に推されるとハッピーパスの猛追をクビ差凌いで優勝。エリザベス女王杯以来の勝利を挙げ4歳シーズンを終えました。

   

5歳となった初戦は6月の安田記念。久々の分に-16kgと不安要素が重なり3番人気まで評価を落とすと、レースでもその不安が現実に。スタート直後に最内からポジションを下げるとそのまま前へ進出できず見せ場なく敗北。自身初の13着という大敗を味わいます。

それでも体重を戻し臨んだ函館記念で1番人気の2着と一応の結果を残すと、次走の札幌記念ではまさかの最後方からの競馬。するとこれがハマったのか、4コーナーからポジションを上げると好位押し切りを図るバランスオブゲームをギリギリで捕まえ半馬身差で優勝。5つ目の重賞タイトルを手にします。

   

しかし秋となり臨んだマイルCSでは、札幌記念と同様に後方からの競馬を展開するも伸びがなく2番人気ながら9着と惨敗。次走は組まれずこのレースで引退となりました。

引退後は当初の予定通り繁殖として活躍してもらうつもりでしたが、初年度のキングカメハメハが不受胎に終わると、後の検査で「染色体異常」が判明。(子どもが産めない体であったことがここで分かる)

この結果を受け繁殖を引退、現在は功労馬として牧場で過ごしています。

◆ ファインモーションについて

ウマ娘・ファインモーション

エリザベス女王杯までは無敵といって差し支えないレベルの競走馬でした。上記しているレース映像をご覧いただければお分かりかと思いますが、メンバーが一線級となる秋華賞にエリザベス女王杯でこの競馬。この馬に勝てる馬がいるのかと当時の方が考えたことは想像に難くありません。

   

また、気性については難しい部分があったようですね。折り合いに手を焼くことが多かったようで、理想は先行競馬だと思うのですが、逃げたり追い込んだりと戦法を固定できない競走生活でした。

そして驚きなのですが、ファインモーションは競走目的ではなく繁殖目的でアイルランドから輸入された背景を持ちます。結果としてGⅠを2勝と輝かしい競走生活の反面、子どもが産めない体で繁殖は断念。後継を残せなかったのは残念ですが、素晴らしいレースを見られたことは僥倖でしたね。

・競走生活から見る関係性

シャカファイ

   

私はファインモーションをお迎えできていないので、史実ベースでお話したいと思います。なのでゲームや関連作品のファインモーションとがどれだけ史実に沿った設定や関係性になっているのかご確認ください。

   

実際にレースを共に走った競走馬ですが、これは先日発表のあったナリタトップロードエアシャカールの2頭のみ。しかも共に1度だけです。エアシャカールに関しては同室ですが、騎手が武豊さんだったこと、引退後が明るくないこと、この2点くらいしか類似点が思いつきません。

ゲーム内に関してはカワカミプリンセスエアグルーヴとも関係が深いですね。

カワカミプリンセスは戦績が似ている点(デビューから無敗の5連勝でオークス、秋華賞とGⅠ2勝)、エアグルーヴは1997年ジャパンカップで対戦したピルサドスキー(シナリオではファインの姉)とのエピソードからの関係でしょう。

※ ファインの姉がピルサドスキーという確定情報は出ていないので、あくまで憶測となります

   

また、ファインモーションのキャラクター設定についてですが、これはアイルランドを本拠地として世界的に活躍している「クールモアスタッド」の生まれであり、両親ともに非常な良血であったことなどから来ていると考えられます。

ついででお話しておくと、頭のクローバーはシャムロックと呼ばれるアイルランドの国花をモチーフにしたものと考えられ、同じくアイルランド生まれのメイショウドトウは足に国旗色のポイントがあったりします。

◆ まとめ


いかがだったでしょうか。初めて知る内容があれば嬉しく思います。

   

ファインモーションの3歳時は本当に強いですね。優駿さんで行われた名馬のアンケートでも100位以内に名を連ねるなど、ファンに対して強烈な印象を残しました。

先行競馬で思い付くのはやはりシンボリルドルフですが、近年の牝馬だとアーモンドアイでしょうか。末脚の鋭さも勿論なのですが、古馬と戦うようになってからは強烈な先行押し切りが印象的でしたね。

   

それでは今回はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました。

error: Content is protected !!