【史実回想】NHKマイルCを勝ったウマ娘とは #025

ウマ娘

こんにちは。

アグネスデジタルが来ましたね。人気が高いキャラクターなので皆さんタマ貯金が…。

さて今回は【史実回想】5頭目、クロフネをご紹介したいと思います。

実装は難しいですが、知識として知っておくのは良いことだと思うのでご覧ください。

   

幻の三冠馬、覇王の幕引き、世代交代、そして黒船の衝撃と、2001年は激動の年となった。

◆ 競走生活(2000/10~2001/11)

クロフネ
生年月日1998年3月31日
両親父:フレンチデピュティ
母:ブルーアヴェニュー
性齢牡23歳 没
デビュー2000年10月14日
引退レース2001年11月24日
ジャパンCダート
競走成績10戦6勝
獲得賞金中央:3億7,023万
GⅠ実績2001年:NHKマイルC
2001年:ジャパンCダート
現在―――――――――

   

1998年、父フレンチデピュティ母ブルーアヴェニューから誕生。

父フレンチデピュティは米4勝馬。日本ではクロフネの他にピンクカメオレジネッタエイシンデピュティアドマイヤジュピタサウンドトゥルーなど多くのGⅠ馬を輩出しています。

母のブルーアヴェニューは計9頭を出産するも、重賞勝利はクロフネのみ。この9頭の産駒は内5頭がフレンチデピュティとの子どもであり、これは同種牡馬との配合で誕生したクロフネの夢を追ったものと思われますが、いずれも大成はしませんでした。

   

馬名の由来は文字通り黒船。クロフネが3歳となる2001年からついに外国馬の日本ダービー出走が許可され、その舞台での活躍を期待しての命名だそうです。それほどにクロフネへの期待は大きく、実際に素晴らしい結果を残していきます。

   

デビューは2歳の10月、芝1,600mを選択します。馬体の良さから注目を集めていましたが、同時に調教の時計内容芝へ対応できるのかなど懸念材料も少なくなく、最終的には3番人気での出走に。

結果はクビ差の2着と惜敗。しかしこの内容から次走は確勝級と見られたのか、続くレースでは単勝1.3倍と抜けた支持を集め、それに応えるように新レコードの2馬身差完勝。初勝利を挙げます。

3戦目はエリカ賞へ出走すると、ここでも新レコードと驚異の走りを見せ圧勝。世代の上位を完全に印象付け、確勝ムードで挑んだ4戦目はラジオたんぱ杯3歳S。しかし、ここに世代の頂点が集います。

    

抜けた支持を集めたのはクロフネ。しかし2番人気には新馬戦で鋭い末脚を披露したアグネスタキオン、3番人気には前走札幌3歳Sを制しているジャングルポケットが続き、3強体制で発走へ。

レースは有力馬が5番手~7番手辺りを追走する形で進み、最後の直線でクロフネが抜け出します。しかしすぐ後ろに控えていたアグネスタキオンがこれに反応すると、並ぶ間もなく先頭へ。更に後ろからはジャングルポケットも伸びを見せ、クロフネは苦しい展開

   

結果は突き抜けたアグネスタキオンが優勝し、クロフネはジャングルポケットにも交わされ3着に敗れます。クロフネは前走のレコード勝ちと同じ舞台でしたが、アグネスタキオンはそれを上回る新レコードで走破しており、陣営は世代レベルの高さを痛感するレースとなりました。

   

年が明け休養から戻ったクロフネの復帰戦は毎日杯。しかしここに敵はいないと言うかのように5馬身差の圧勝。また、3戦連続で同じ阪神2,000mの舞台ながら走破タイムは前走のアグネスタキオンより2.2秒早く、いつでもリベンジできる状態を示します。

しかしここで残念な知らせが。ジャングルポケットらを捻じ伏せ無敗の皐月賞馬となったアグネスタキオンが屈腱炎を発症し戦線を離脱。その後はターフに戻ること叶わず引退しており、リベンジの機会は永遠に失われてしまいます。

アグネスタキオン

   

そして毎日杯を圧勝したクロフネはNHKマイルCへ。単勝1.2倍と圧倒的な支持を得ますが、2着以内に入らないと最大目標である日本ダービーへの出走ができない中で初めての後方待機策。吉と出るか凶と出るか。

後方で進めるクロフネは、最後の直線で内へ進路を取るとそこから進出を開始します。しかし先頭を逃げる人気薄グラスエイコウオーは遥か前を逃げており、その差は明らか。果たして届くのか。

すると残り200mから一気に差が詰まります。一歩の大きさ、脚の回転、全てがグラスエイコウオーと勢いが違いあっという間に追い付くと、ゴール前で差し切り優勝。見事日本ダービーへの出走権を掴み取ります。

   

迎えた日本ダービー。人気順は皐月賞で発走直後に躓く不利がありながら3着としたジャングルポケットが1番人気、NHKマイルC覇者のクロフネが2番人気と2強を形成し、ダンツフレームが3番人気に。

いよいよ、世代の頂点が決まります。

   

展開はテイエムサウスポーが大逃げを打つハイペースに。しかし最後の直線を向いて差がなくなると、クロフネは先頭目がけて進出を図ります。しかしその後ろから鋭い脚で伸びてきたジャングルポケット、ダンツフレームに交わされると後退。差が開いていきます

最後はジャングルポケットが抜け出し完勝。2着に共に伸びたダンツフレームが入り3着は前で粘ったダンシングカラー。クロフネは結局5着に終わり、外国馬の日本ダービー制覇の夢は残念ながら果たされませんでした。

   

その後はこれまた昨年から外国馬の出走が可能になった天皇賞秋を目標に休養、調教を進め神戸新聞杯3着から本番へ臨む予定でしたが、獲得賞金順の2枠から漏れる形で直前に出走が断たれてしまいます。

この時にクロフネの出走ができない理由となったアグネスデジタルは、一部のファンからバッシングを受けますが、天皇賞秋で優勝。その声に結果を持って返します。

出走枠の話

   

今後の展望にフェブラリーSが含まれていた陣営は、これを機会と捉えて武蔵野S(ダート1,600m)へ出走。ダート適性の確認をすることに。

レースではクロフネが単勝2.3倍の1番人気。2番人気に2.7倍のエンゲルグレーセがつけ、2強レースを形成しますが結果はクロフネが9馬身差の大楽勝従来のタイムを1.4秒更新し、芝レースのような走破時計を記録します。

   

続けて出走したジャパンカップダート(現チャンピオンズカップ)でも国際競争ながら単勝1.7倍の1番人気に推されると、4コーナーで先頭に立ちそのまま突き放す競馬で圧勝

更にここでも従来のタイムを1.3秒更新し、実に4度目のレコード更新を果たしました。

   

この勢いのまま翌年も活躍を期待されましたが、年末にまさかの右前浅屈腱炎の診断。このまま引退の運びとなり、種牡馬となることが後日正式に発表されました。

しかし種牡馬になっても短距離~マイルにかけてGⅠ馬を多く輩出、成功と言える結果を残し続けます。今年であれば話題の桜花賞馬ソダシがクロフネ産駒であり、注目を浴びています。

◆ クロフネについて

   

NHKマイルC、ジャパンカップダートとGⅠは2勝ですが、クロフネに関してはそれ以上に大差勝ちやレコード勝利など、勝利時のインパクトが非常に強烈な競走馬でした。

また、この2001年はテイエムオペラオーのGⅠ8勝がかかっていましたが、ジャパンカップと有馬記念は同世代のジャングルポケットマンハッタンカフェが3歳ながら同馬を下し優勝しており、世代レベルの高さも際立っていました。

   

個人的に気になるのは「アグネスタキオンとのリベンジ戦があればどうなっていたのか」。阪神2,000mのタイムを互いに更新し合っていたので、成長が見込まれる3歳秋に2,000mでの再戦を見たかったなと思います。

予定されていたドバイワールドカップもどうなっていたのか気になりますね。

・実際の結果から予想するIF

アグネスデジタル

   

せっかくなので、あくまで個人的な考察として「翌年も現役であったなら」というテーマで史実の結果と照らし合わせてみます。(芝・ダート:1,600m~2,400m)

1着2着3着
2002年:フェブラリーSアグネスデジタル
(1人気)
トーシンブリザード
(4人気)
ノボトゥルー
(2人気)
2002年:安田記念アドマイヤコジーン
(7人気)
ダンツフレーム
(2人気)
ミレニアムバイオ
(4人気)
2002年:宝塚記念ダンツフレーム
(1人気)
ツルマルボーイ
(4人気)
ローエングリン
(3人気)
2002年:天皇賞秋シンボリクリスエス
(3人気)
ナリタトップロード
(2人気)
サンライズペガサス
(4人気)
2002年:マイルCSトウカイポイント
(11人気)
エイシンプレストン
(3人気)
リキアイタイカン
(15人気)
2002年:ジャパンCダートイーグルカフェ
(5人気)
リージェントブラフ
(13人気)
アドマイヤドン
(1人気)
2002年:ジャパンカップファルブラヴ
(9人気)
サラファン
(11人気)
シンボリクリスエス
(1人気)
2002年:東京大賞典ゴールドアリュール
(1人気)
ビワシンセイキ
(3人気)
リージェントブラフ
(2人気)

5歳以上同世代(4歳世代)・3歳世代

   

世代レベルを確認するために、世代を色で分けて可視化しています。

2001年クラシック組はアグネスタキオン引退クロフネ引退ジャングルポケット秋まで1戦と実績を残した馬が軒並み出走できない状態でしたが、こう見ると馬券に絡んでますね。ジャパンカップは外国馬ですが…。

また、予定通り進んでいればアグネスデジタルとフェブラリーSで激突していたんですね。芝とダートの一線級で活躍できる馬同士が、1番人気2番人気を形成するような事態になれば前代未聞であったでしょうから、ここはぜひとも見たかったですね。

   

しかしこう見ると、見覚えのある馬がずらっと並んでますね。シンボリクリスエスは3歳ながら天皇賞秋有馬記念と勝ちジャパンカップも日本馬最先着。秋古馬三冠にリーチをかけたなど、若い世代も強烈な時代でした。

◆ まとめ


いかがだったでしょうか。あくまで個人的なまとめですので、大目に見ていただけると幸いです。

   

クロフネの魅力はやはりその破壊力ですよね。負ける時もありますが、勝つ時に本当に強い勝ち方をしていたので、非常にファンが多かったと聞きます。

そう考えると娘であるソダシもダート行けるのだろうか…? なんて考えてしまうのが競馬ファンなのですが、その前に今年の秋華賞からの秋を無事に走り切って欲しいですね。

   

それでは今回は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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